日本ではいまだにリクエストした招待メールが届かないとお嘆きの方もいますが、米国では既に進化版であるディスプレイ付きのAmazon Echoがリリースされています。コンパクトでありながら魅力満点な『Amazon Echo Spot』について徒然にレビューしたいと思います。
ディスプレイ付きのAmazon Echoとは
米国では昨年6月にはEchoの進化系としてディスプレイ付モデル『Amazon Echo Show』が発売されていました。音声による操作だけでなく7インチのディスプレイによる圧倒的な情報量、動画コンテンツへのアクセスを可能にし、タッチパネルによる操作性の大幅な向上によってAmazon Echoの魅力をさらに引き上げました。
一方で約230ドルという価格は、売れたとは言い難い一つの要因になったと思います。その弟分的な存在として『Amazon Echo Spot』が昨年12月に約130ドルで発売となりました。大したことないだろという先入観で使ってみたら兄貴よりもいいじゃん!てなりましたけどね。
パッケージ
『スタイリッシュでコンパクトなスクリーン付きのEcho』の文字。側面には連携サービスのロゴがプリントされています。そういえば日本ではSpotifyはいつ対応するんでしょうか。
同梱品
Echo Spot本体の他、電源アダプタ、スタートガイド2種のみ。本体は球体を斜めに1/3ほどカットしたような筐体。
Amazon Echo Spot本体
昔の目覚まし時計を彷彿とさせるようなフォルム。Echo Showの7インチディスプレイはちょっとスペース取り過ぎだったのでEcho Spotはコンパクトでどこにでも置いておけるちょうど良い大きさだと思います。
ボタン類は上部にあり、ボリューム調節ボタンとマイクオフボタンです。Echoシリーズにあるようなアクションボタンはありません。
裏側には電源ポートと3.5mmステレオジャックがあります。Echo Dotと同様に筐体がコンパクトなだけにスピーカーには力強さが足りない。Bluetooth接続も可能ですが、やはり3.5mmステレオジャックによる外部スピーカーの接続は心強い感じ。
本体の底面は滑り止めのゴム製で各国の認証情報が印字されています。
タッチパネルのスクリーン
タッチパネルのスクリーンが付いているのでセットアップはEcho Spot本体で行うことができます。WIFIへの接続、アカウント情報はスクリーンに表示されるキーボードで入力します。
日本語対応
セットアップ時に選択可能な言語は「英語」と「ドイツ語」のみですが、日本アカウントでログインすると日本語音声での操作が可能になります。
ファームウェアのアップデート可能という情報がありました。インストールすると日本語表示も可能になりました
日本語表示はありがたいのですがこの画面を見た瞬間、なんだか微妙な気持ちになりました。。。
ホーム画面
ホーム画面は時計。アナログやデジタルのスキンが用意されており、背景については任意の画像を指定することもできます。
文字盤は設定画面の変更メニューから指定可能で、左右にスワイプすることで選択できます。
メニューはスクリーンの上から下にスワイプダウンすることで表示できます。家アイコンは必ずホーム画面に戻ることができるボタンです。月アイコンはサイレントモード、ギアアイコンは設定メニューです。画面の明るさはスライドバーで調節できます。
音楽を聴いてみる
最近はAmazon Music Unlimitedで宇多田ヒカルをよく聴いています。曲名とアーティスト、ジャケット画像が表示され、スクリーンの外周部分が曲のプログレスバーになっています。オシャレですね。
画面にタップすると曲送り、戻し、ランダム再生、繰り返し再生のボタンが表示されます。
Echoでは「Alexa、この曲名は?」なんて曲を止めながら確認しなければなりませんでしたからこれはいいです。それに音楽止めるのにいちいち「Alexa、音楽止めて」なんて言わずに画面にタッチすれば停止できるわけですから。
天気予報
ディスプレイ表示は素晴らしいです。時刻と天気に合わせて背景が変わります。雨の場合は水滴がついたぼかしたガラスの画像が表示されたりするんです。
週間予報は嬉しいですね。このほかにも風向、風速、体感温度の情報も表示してくれます。
待ち受け画面に表示する情報
せっかくのスクリーンに時計だけ表示するのはもったいない。Trending Topicsなどのカードが用意されており、色々な情報を表示させることができます。
気になるニュースが流れればタップすると記事の詳細を読むことができます。
Alexaに何かを質問するとウィキペディア情報で回答してきます。音声だけでは聞き逃した場合にもう一度聞き返さなければなりませんが、Echo Spotなら画面に表示されるのでその心配はありません。加えて自分のペースでスクロールできてしまいます。
この辺りの操作も良くできてて、Alexaは音声で答えながらスクリーンにも表示され、シンクロしてテキストが自動でスクロールします。また、スクリーンにタッチすると音声は途中でも読み上げを停止してくれます。
目覚まし機能
アラームをセットするとホーム画面に常時表示されます。そのため音声操作しかできない場合と違って設定状況を確認する必要がありません。またタイマーセットの情報をタップすると設定時刻が複数あっても一覧表示してくれるんです。音声だけではこうはいきませんよね。
実際にアラームが鳴った場合の挙動。「Alexa、ストップ」でもいいんですが、やはりタッチパネルで止める方が確実。キャンセルをタップすると停止、上にスワイプアップするとスヌーズ(10分固定)になります。これはちょっとわかりにくかったです。
コンパクトで目覚まし時計のような可愛らしい筐体、ベットサイドに置きたくなりますよね。
ベットサイドでも安心なナイトモード
スクリーンがピカピカ光っていては夜眠れません。安心してください。周囲の明るさに合わせて画面の明るさを自動調節する機能があり、ナイトモードやサイレントモードもあるので安眠を妨げる心配もありません。
Kindle本の読み上げ機能
米国アカウントではaudibleサービスと連携しKindleコンテンツとの同期が可能です。日本では残念ながら別々のサービス。ところがEcho SpotでKindleライブラリを表示することができました。それだけでなく、同期はできませんでしたが、日本アカウントでもKindleコンテンツを読み上げてくれました。
単純にテキストの機械音声による読み上げでしたが、長年待ち続けていたサービスだけにとってもエキサイティングな、ある意味、事件でした。
レストランや有名スポットなどの検索機能
「銀座の寿司屋を教えて」で表示された結果。検索結果は8つ表示され、画面を左右にスワイプして確認できます。
タップすれば詳細な店舗情報を表示することが可能です。
音声だけだと4つの店舗が読み上げられるだけです。それで役に立ちますか?最後の店を読み上げる頃には一番最初に教えてもらった店の名前はすでに忘れてしまっています。
スキルの対応状況
未対応。スキル使用中はアイコンが表示されるだけでした。ニュースやスポーツのスコア表示、JR東日本の運行情報などスクリーンに表示できたら素晴らしいですよ。
スマートホームの操作
予想に反して画面は時計表示のまま。視覚的に操作結果やタッチパネルによる操作を可能にしてくれても良いのですが、それは欲張りすぎでしょうか。
やっぱりできないこと
米アカウントでできること、それは音楽再生中に歌詞が表示されたり、Alexa CallingでTV電話やEcho Connectと接続して固定電話から電話を掛けたり、カメラで撮影したりということはやはり対応していないようです。
最後に
本当に取り留めもなく徒然に書いてしまいましたが、控え目に言っても『Amazon Echo Spot』は最高です!日本語表示もできていますしひょっとすると日本での発売も近いのかもしれませんね。今年も始まったばかりですがすでにベストバイな予感です。