石川県初心者というか初めて。能登半島にある和倉温泉の加賀屋へ宿泊し、金沢の市内観光も含めて2泊3日の旅。加賀屋と金沢市内観光に興味のある方の参考になれば。
書いている間に長くなってきたので、まずは第1部として和倉温泉・加賀屋編、第2部金沢市内観光編の2部構成にしました。
行程
初日に和倉温泉まで陸路(新幹線・特急)で移動して加賀屋で宿泊。2日目に和倉温泉から金沢市内へ移動して観光、3日目も金沢市内観光を続けてから帰路へという行程です。
アクセス
東京都内からだと空路か陸路の選択。羽田空港から小松空港を経由するか、上越新幹線で越後湯沢から特急はくたかで金沢経由。飛行機を利用した方が早いですが、運賃が高くなるので陸路にすることに。
東京駅から移動時間は5時間。結構ツライ。新幹線も特急電車の路線はトンネル区間が多く、ガジェヲタには厳しい環境。2015年3月には新幹線が開業するため移動時間は短くなるようですけど。
和倉温泉
やっと和倉温泉に到着。既にぐったり。しかも連日の35度を超す猛暑・・・
送迎バスは加賀屋グループの共同運営。バス発車前には運転手が丁寧な挨拶。加賀屋は和倉温泉駅から2km程度離れた場所にありました。
手前が能登客殿(9階)と能登本陣(8階)、奧側が雪月花と浜離宮の建物(20階)です。
加賀屋
今回は雪月花を予約。その上には特別階(18階から20階)の浜離宮があります。
加賀屋の暖簾をくぐると、仲居さんが手荷物を預かってくれます。建物に入るとフロント付近にはほのかなお香のかほり。
チェックインを済ませ、案内係の仲居さんが館内の簡単な説明。雪月花へ案内途中に売店が両側に並ぶ江戸小路の雰囲気。プリクラや祭り小屋もあったり旅館がアミューズメント施設といった感じ。駅周辺には銘店街はないし、お土産は館内で購入した方がいいかも。
中央エリアは4階まで吹き抜けで、その中2階には360度見渡せるように浮かぶ円形のバーカウンター。1階中央ステージでは歌やダンスのショーが催されます。その他、大ホールでは雪月花歌劇団なる加賀屋専属の歌劇団があり、いろんなショーがあります。
部屋に通されて一服。加賀野菜の金時草を使ったゼリーとお抹茶。そして客室担当の仲居さんへバトンタッチされ煎茶が給仕されます。みなさん背筋をピンと伸ばして凛とした佇まい。指先の動きまで美しい所作に感心しました。
夕食の時間を決める際に、苦手な食べ物を伝えておくとよいと思います。結構なわがままも受け入れてもらえます。
部屋は12畳の本間、6畳の控えの間、広縁。ゆったり過ごせる空間。広縁は掘りごたつになっているので冬の日本海を眺めながら熱燗とか風情がありそう。
部屋からの眺望。残念ながら雲でキレイな夕日は見ることができませんでした。そういえば能登半島は風力発電には適した風況らしく向こう側には巨大風車が何機も並んでいました。
和倉温泉街の散策1
夕食までに小腹を空かせたいので周辺を散策。仲居さんに七福神巡りを教えてもらいました。フロントで台紙をもらい、それぞれの祭神の横に備え付けの台に台紙をあてて石でこすると祭神の輪郭が浮き出てきます。全て集めると輪島塗の箸と交換してもらえます。休憩したり寄り道したりでも90分程度あれば十分。
Shichifukujin Visiting in Wakura area
加賀屋の大浴場
なんせ猛暑。。。汗だくで部屋に戻ってから大浴場へ。浴衣に内ポケットがあったり、他人の雪駄を誤って履いて帰らないように番号クリップが用意されていたり。雪駄用の下駄箱には殺菌灯があってと。初めてのことだらけ。フェイスタオルもバスタオルも備え付けなので身ひとつ、手ぶらでいいのも嬉しい。
泉質は無色、無臭ですが、味は少し苦みがあるしょっぱさ。和倉温泉の特長のようで、街のいたるところで湧き出ており、ちかくの売店には温泉卵用のタマゴが販売されています。
大浴場はとにかく広い。利用客が多くてもゆったり過ごせます。露天風呂は七尾湾が眼前に広がります。何も考えることなくひたすらボーッとしてました。湯上がりにはPanasonicの最新マッサージチェアでさらにひと解し(もちろん無料)。
加賀屋の食事
お待ちかねの夕食。部屋出しです。地の魚介類、加賀野菜の素材の良さ、旬の物を選りすぐりで出してくれます。味付けも先附けから最後のデザートに至るまで上品。お椀、皿などの食器はもちろん九谷焼と輪島塗り。贅沢の極み。
まだ動いていた生きアワビの温泉蒸し。和倉温泉の塩気のある泉質のせいでしょうか味付けは温泉と昆布を敷いただけ。ステーキだと固くなりますが、この蒸し方はいい塩梅で歯ごたえはありながら柔らかく絶品。全体の分量は男性がちょうどいい程度なので女性には多いかも。
担当の仲居さんが一品ずつ運び、素材や調理方法も丁寧に教えてくれます。若女将も挨拶に来てくれました。若くてキレイな方でした。
夕食後はカウンターバーへ移動。注文すればオリジナルカクテルも作ってくれるそうです。館内は部屋番号とサインでチェックが可能なのでサイフの持ち出しは一切不要。ちなみに貴重品のセーフティーボックスは部屋に5つ小分けしてありました。
布団はエアウィーブ。いつもはベッドなので旅館の敷き布団は得意ではありませんが、エアウィーブの寝心地は最高でしたね。
旅行の帰路にとりあえずエアウィーヴの枕をポチリ・・・帰宅翌日に受け取りました。
airweave(エアウィーヴ) 高さ・硬さ調整可能 ピロー
朝食も部屋出し。夕食のように見た目の豪華さはありませんが優しい味付け。
調べるといろいろ出てくるので心付けの話を少し。一応用意して挨拶の後に渡そうとしましたが「お気持ちだけありがたく頂戴します」とのこと。親の世代ではティッシュに包んで渡したりしていましたが今時はサービス料に含むので渡さないとか。加賀屋だからと特別身構える必要はありませんでした。
和倉温泉街を散策2
2日目。金沢行きの電車までの時間。館内の売店でお土産を物色した後、歴史ある総湯へ。江戸時代から続く由緒ある共同温泉場。3年前にリニューアルオープンしたので施設も新しい。
評判も良く是非とも浸かりたかったのですが、残念ながら時間の都合でパス。足湯だけ。
そして、スイーツ。加賀屋から徒歩3分程度の場所に地元の七尾市出身の辻口博啓氏の美術館があります。
一番人気の辻口シューと地元限定と言うことで加賀野菜の金時草を使ったヴォルカン。コーヒーは石焼きコーヒーを注文。メレンゲを使った昇り龍が巨大カンバスに描かれていたり、ホントに温泉街か?と思わせるオシャレな空間。
加賀屋の美術品コレクション
館内中央エリアには美術品コレクションが展示してあります。加賀友禅、輪島塗、日本刀、九谷焼など人間国宝の方の作品も展示されています。予約が必要ですが館内ツアーがあり番頭さんが説明してくれるそうです。
まとめ
加賀屋はなにもかも素晴らしかった。二度と行くこともないだろうと奮発したつもりでしたが、また行きたくなります。最初は敷居が高いイメージで身構えてしまいましたが、ゆったりとそして自然にチカラを抜いて楽しむことが出来ました。
第2部金沢市内観光編へ続きます。