新AppHtmlのカスタムドメイン『connect1ngdots』が意味するもの

Connecting the Dotsと聞けばピンと来る方は多いでしょう。そうです、新しいAppHtmlのプロジェクト名は、前アップルCEOである故スティーブ・ジョブス氏が2005年にスタンフォード大学で卒業生に向けてスピーチした有名な一節になぞらえています。

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あたらしいAppHtmlを再定義するためのチーム。メンバーは単なる新ルールへの対応やアフィリエイト・ビジネスを超えたミッションを共有しています。

ユーザー同士、開発者とユーザー等々、色々な繋がりを生み出すことが出来るツールを目指し、これからも進化させていけるようオープンソース化しました。ツールのバージョンupや修正の議論に参加頂いたり、独自に拡張してもらってより良いものにしたい。

普通のサラリーマンのiPhone日記

PHGリンクを生成する以上の機能をもち、ガイドラインや規約を意識し過ぎて窮屈にならず、それでいて自由度の高いもの・・・微妙なバランスをとりながらの作業は予想を超えて難航しましたが、機能を追加しユーザビリティを改善しながら進化を遂げた「あたらしいAppHtml」になったと確信しています。

これは個人的な感想ですが AppHtml がこれまでに果たしてきた功績は大きく2つあると思っています。

まず、iPhoneアプリの「レビューを書く」ことがとても身近になったことです。専門的な知見のあるライターが書くという先入観を持ちやすい分野ですが、このツールの出現によって「レビュー」を発信することが特別ではないものとなり、一般ユーザが自ら発信する様々なレビュー記事が格段に増えました。これはハードウェア寄りの他のプラットフォームには見ることの出来ないユーザ体験を共有、共鳴する力強いコミュニティを形成し、それがまたよりよいモノを創り出す好循環の大きな要素になったのではないでしょうか。

そしてAppHtmlにインスパイアされたツールが非常に多いということ。iPhoneやMacアプリのレビュー記事には必ずといっていいほどAppHtmlかそれらのツールが使われています。これらの影響を受けたツールはアプリ紹介に限らず幅広く伝播し、数々のツールによってブロガーが記事のクオリティを上げることに専念できる環境を提供してくれています。それらの多くは純粋にどのようなツールが役に立つのかという視点でありビジネス臭さはありません。AppHtmlはこの連鎖を加速させた源になったように思います。

わたしはAppHtmlブックマークレットの亜流としてMusicHtml等のブックマークレットを作りました。仕組みに興味を持ってコピーして作っただけのあくまでツールのひとつとして。しかし、幸いにも今回、このプロジェクトに参加できたことで、AppHtmlというツールのとてつもない存在の大きさに気付くこことができました。このツールの「現在」という断片だけを切り取った状態しか見ていなかった自分には到底理解できなかった大切なものです。

冒頭で紹介した「点をつなぐこと」について、故ジョブズ氏は卒業生に向けて次のように語りかけています。

Again, you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something — your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.

Text of Steve Jobs’ Commencement address (2005)
[日本語訳]himazu archive 2.0

以下のエントリはこのツールの時間軸を感じることができる内容です。決して共感を求めているわけではありませんが是非ご一読ください。

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ブロガー、開発者、ユーザー、過去、現在・・・これらの「点」はどのようにつながっていくのでしょうか。「たかがブログのツールで大げさな」と感じる方もいるでしょう。

しかし、チームのメンバーは本気で考えています。今回、アプリ以外のコンテンツを追加し、ブックマークレット以外のツールとしてWeb版、MarsEdit版も統合しました。これまで以上のつながりとさらなる進化を求めて。

わたしたちはこの願いを込めて AppHtml をオープンソース化した GitHub のカスタムドメインに『connect1ngdots』と名付けました。