「iPhone4香港版購入とSoftBankから日本通信へMNP移行しましたよ」のエントリに質問いただいた内容への回答です。長くなりそうでしたので別エントリにまとめることにしました。
コメント欄にいただいた質問
SBM版をJBしてドコモのカードを切って使うというのはダメだったんでしょうか?
質問内容に補記して明確にすると次のとおりかと思います。
「国内SIMロック版iPhoneをJailBreakしてSIMアンロックすれば、ドコモSIMをmicroSIMサイズにカットして使えるはずだけどそれではダメなのか?」
質問いただいた方法でもできます(iPhone4をドコモSIMで使ってみたけどSoftBankがいいかな)。それでもSIMロックフリー版iPhoneを購入し、日本通信にMNPで移行する理由がありました。前のエントリと重複しない点を整理してみます。
SIMロックフリーのiPhone4
- 最新OSの利用に不都合なJailBreak
アップル社は機能追加・改善を目的に定期的にOSアップデートを配信します。しかし最新OSでJailBreakするにはハッカーがこれに対応する手法を確立するまで待たなければなりません。つまりJailBreakは彼ら次第。たとえば、今購入するiPhoneだと完全にJailBreak(tethered JailBreakなら可)する手段がありません。すぐにでも最新OSの新しい機能を試したり、前バージョンの不具合の修正を適用したいところですが、JailBreakされた旧OSとJailBreakできない最新OSとを天秤にかけなければなりません。SIMロック解除を前提とすると旧OSのままに保つ必要があります。 - SIMアンロック≠JailBreak
SIMロックの解除はJailBreakとは別であり、より高度なハッキングと言われています。JailBreakが可能になってもアンロックが可能になるとは限りません。実際にiPhone4の最新OSであるiOS4.2.1のモデムファームウェアバージョン(03.10.01)に対応するアンロックツールはまだ出ていないようです。 - リリース当初の不具合
JailBreakツールのリリース直後はバグなどで不具合が発生する可能性があります。AppStoreのアプリであれば下位互換があるので最新OSのインストール直後でもほとんどのアプリがそのままでも動くのに対して、JailBreakによるサードパーティ提供アプリやtweakだと最新OSに対応したアップデートまで使えなかったり一部動作不良であることが多いです。SIMロック版のiPhoneのアンロックはソフトウエアアンロックであるため、OSを復元してしまえば元のSIMロック状態に戻ってしまいます。従って最新のモデムファームウェアに対応したアンロックツールの適用が必要ですが、これが特にリリース直後は十分なテストがなされていないため思わぬバグで不安定になる可能性が高いのです。過去には無線LANの電波の掴みが悪くなる、バッテリーの消耗が激しくなる等の不具合がありました。
- ドコモのパケット料金プラン
パケット通信料金は「パケ・ホーダイダブル」を設定してもドコモ端末であれば最大4,410円(税込)ですが、iPhone等で使用した場合は最大10,395円(税込)となります。これにプランに応じた基本料金、iモード基本使用料、mopera料金等を加えると日本通信のプラチナSIMの月額6,268円(基本料金のみ)の倍程度の費用負担が発生します。
以上のようにSIMロックフリーの状態で安定的に安心して継続使用するには国内版のiPhoneは適当ではなく、またドコモSIMを使用することの費用負担等を考えると日本通信の利用が良いという結論に至りました。
「ソフトバンクiPhoneをアンロックしてドコモSIMにしなかった理由」への1件のフィードバック
コメントは受け付けていません。
音声通話用にDOCOMOのSIMを使い(i-mode非契約)、データ通信はWIMAXのルーターを併せてwifiで使う手もあります。