Kindle Touchのバックカバーを開けてシリアル接続しました。米Amazonの保証対象外となりますので試される方は自己責任でどうぞ。
バックカバーの取り外し
Kindle Touch本体を裏返し、カバーの中央から下側を持ち上げ、上から下にスライドして外します。
本体とカバーの隙間にプラスチックのヘラを押し込み少しづつ隙間を大きくしていきます。ツメがハメコミ型となっている側面下側の方から、左右2個づつありますので合計4箇所をパチパチと持ち上げます。
つぎに、カバーの下側面の両脇が浮き上がっていますので、そこから大小5個のハメコミ型のツメを内側に押し込むように持ち上げて外します。ここまで出来れば外れたも同然です。バックカバーを上から下にスライドさせると完全に外せます。
取り外し方はツメの形状や強力な糊付けが施されたKindle4に比べて非常にカンタンでした。
[UPDATE1]Kindle4もシリアル接続できるっぽい?できました | 代助のブログ
Kindle Touchはmicro SIMを採用
Free 3GタイプのKindle Touchはmicro SIMカードを採用していました。Kindleの黄色いSIMカードの右側はNTTドコモの通常のSIMカードです。バックカバーを外したときにスカスカだったKindle4と異なり、Kindle Toucnには基板、モデム、バッテリー、端子類が所狭しと詰まっていますので通常サイズのSIMカードスロットではスペース上の制約があったのかもしれません。
ただ、スマートフォンのようなKindleよりも小型の精密機器ですら通常サイズのSIMカードが主流なのにKindleがmicro SIMカードを採用していたのは意外でした。
Kindle Touchのシリアルポート
シリアルポートもKindle4と比べてアクセスしやすい場所で、かつ「ココです」と言わんばかりのわかりやすさ。いかにも米Amazonもエンジニアスタッフ用に専用コネクタを用意していそうな形状です。ピンが3本あり、左からGND、RxD、TxDとなっていました。
このシリアルポートの受けがプラスチックなのでハンダ付けはできないと思います。わたしはUSBシリアル変換モジュールのFT232RLからクリップピンでリード線を伸ばし(かなり無理矢理ですが)セロハンテープで3本束ねて固定しました。近くに絶縁されていない端子もありますから、ワタシの電気工作に対する無知が成せる業かもしれません。。。 シリアルポートの接続コネクタは市販のものが使えました(後述)。
Kindle Touchの起動ログなど
シリアル接続して起動ログを取ってみました。
起動ログの一部抜粋。
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Welcome to Kindle! kindle login: bcut: C def:pcut:pending 15 second battery cut: U-Boot 2009.08-lab126 (Nov 03 2011 - 11:56:43) CPU: Freescale i.MX50 family 1.1V at 800 MHz mx50 pll1: 800MHz mx50 pll2: 400MHz mx50 pll3: 216MHz pig clock : 50000000Hz pig per clock : 50000000Hz uart clock : 24000000Hz alb clock : 100000000Hz axi_a clock : 400000000Hz axi_b clock : 200000000Hz weim_clock : 100000000Hz ddr clock : 800000000Hz esdhc1 clock : 80000000Hz esdhc2 clock : 80000000Hz esdhc3 clock : 80000000Hz esdhc4 clock : 80000000Hz MMC: FSL_ESDHC: 0, FSL_ESDHC: 1 Board: Whitney Boot Reason: [POR] Boot Device: MMC Board Id: |
リカバリーメニュー
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Menu ==== 3. Load MMC0 over USB storage 4. Erase MMC0 I. Initialize Partition Table (fdisk) and format FAT O. Format and overwrite FAT partition E. Export FAT partition U. Update using update*.bin file on FAT partition M. Update using update*.bin file on FAT partition of second MMC port D. dmesg / kernel printk ring buffer. Q. quit Choose: |
ubootのコマンドメニューと環境設定を表示
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uboot > help ? - alias for 'help' bist - start Built In Self Test boot - boot default, i.e., run 'bootcmd' bootd - boot default, i.e., run 'bootcmd' bootm - boot application image from memory go - start application at address 'addr' help - print online help idme - idme - Set nv ram variables log - manipulate logbuffer printenv- print environment variables reset - Perform RESET of the CPU run - run commands in an environment variable setenv - set environment variables version - print monitor version uboot > printenv bootdelay=1 baudrate=115200 loadaddr=0x70800000 bootcmd=bootm 0x41000 failbootcmd=panic loglevel=5 bootargs_diags=setenv bootargs consoleblank=0 rootwait ro ip=off root=/dev/mmcblk0p2 quiet eink=fslepdc bootcmd_diags=run bootargs_diags ; bootm 0xE41000 bootcmd_factory=bist halt bootcmd_fastboot=bist fastboot stdin=serial stdout=logbuff stderr=logbuff post_hotkeys=0 bootargs= Environment size: 378/1020 bytes Environment size: 378/1020 bytes |
シリアル接続はできましたがrootアクセスはできませんのでハッカーのJailBreak待ちの状態です。
Kindle Touchのroot奪取
rootでアクセスできましたのでコマンドを少し叩いてみました。コードネームにスーパーマリオのキャラクタ名が使われているので期待していたのですが、Kindle4と同じ”Yoshi”のままでした。ちょっと残念。
JailBreakツールについてはKindleハッカーの @yifanlu 氏がなんとかしてくれるはずです。
備忘録:minicom2.5をMac OS X 10.7(Lion)へインストールする手順
これまで10.6(Snow Lepoard)で使用していたシリアル接続するための高機能ターミナルソフト”minicom2.2″について、最新版2.5をMacBook Air(Lion)にインストールして使用するための備忘録。バイナリでの提供が見当たらないのでソースからコンパイル。事前にXcode、MacPortsからlibiconvをインストールしておく。
makeでエラー終了する場合の対処方法は「OSXでGIMICをコントロールする2(minicom2.5のコンパイル)」を参考にしました。
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% ./configure --enable-lock-dir=/tmp % make エラー終了する場合は % cd src % gcc -g -O2 -Wall -W -g -O2 -o minicom minicom.o vt100.o config.o help.o updown.o util.o dial.o window.o wkeys.o ipc.o windiv.o sysdep1.o sysdep1_s.o sysdep2.o rwconf.o main.o file.o getsdir.o wildmat.o common.o ../lib/libport.a -lncurses -liconv -L/usr/local/lib % cd .. % make % sudo make install |
USBシリアルコンバーターのMac用ドライバをインストールし、USB接続しデバイスを確認。minicomのシリアルポート設定は、ロックファイルは”/tmp”、Commパラメーターは115200 8N1、ハード/ソフト制御はオフ。ターミナルから起動した際に”No termcap database present!”というエラーが出る場合は設定からターミナルの種類をvt100等に変更してみる。
シリアルポートに接続可能な市販コネクタ
Kindle Touchのシリアルポート部分の基板ヘッダーにちょうど収まるハウジングがありました。これで安定したシリアル接続環境を準備することができます。
リード線をターミナルにハンダ付けしてしまうと、ヘッダーにちょうどハマるサイズなので抜けなくなるかもしれません。なので、ハンダ付けはせずにターミナルにリード線のビニールを剥いた状態でそのまま差し込むようにしました。これならハウジングまたはリード線をカンタンに外し、バックカバーを閉めることができます。安定したシリアル環境のために気合いでハンダ付けしました。
ハンダ付け前の状態。リード線が抜けないようテープで固定しています。
意外に頑丈なのでコネクタを持ち上げるためにハンダ付けしたリード線を引っぱっても大丈夫でした。
ターミナルとハウジングとリードワイヤをハンダ付けした状態です。
市販のターミナルとハウジングは以下のサイトで通販で購入できます。注文して2日後に届きました。
電子部品/半導体の通販サイト |RSオンライン|
キーワード / 型番で検索 …
ハウジング:molex社製 リセプタクルハウジング 78172-0003 10個 90円
ターミナル:molex社製 リセプタクル圧着端子 78172-0410 100個 600円