Apple WatchではSafariなどのブラウザを使うことができませんので、ちょっとした調べ物でも直接iPhoneを使うか、Handoff機能でやはりiPhoneを開くことになります。これ不便と感じる方が多いのでは?
少しテクニカルな内容ですが、Apple WatchでWikipedia検索した結果を表示する方法を紹介します。
できること
▼Apple WatchからWorkflowを起動しレシピを実行します。調べたい単語はSiriを使って音声入力。
▼iPhoneを経由して外部サーバーに置いたスクリプトが実行されます。
▼Wikipediaで検索した結果が表示されました。
テキストのみで画像はありませんしURLからの遷移もできません。これだけなのですが今のApple Watchでは便利に感じてしまいます。
仕掛け
こちらのブログでも何度か紹介しているWorkflowアプリを使います。『Run Script Over SSH』アクションを使ってで以下のPythonスクリプトを実行した結果をApple Watchに表示させます。
このスクリプトをsshアクセス可能な外部サーバーに保存します。Python環境とスクレイピングのためのモジュールが必要です。
内容はとてもシンプルでSiri音声入力で取得した単語をパラメーターとしてwiki2watch.pyに渡しWikipediaサイトを検索。検索結果のテキスト部分を冒頭だけ表示するものです。
設定方法
▼Workflowアプリからレシピを新規追加して設定画面からApple Watch上に操作できるようにしておきます。グランス表示させたい場合はShow in Glanceをオンにします。
▼Actionの『Ask for Input』を追加。Skip to Watch Dictationをオンにします。Apple Watchから音声入力するときに直ぐにSiriを起動できます。
▼ここがWorkflowのスゴいところです。sshアクセスできるサーバーがあれば、リモートでスクリプトを実行して出力結果を表示できます。検索ワードになるInputはSiri音声入力から渡されます。スクリプトがうまく実行されない場合は絶対パスを指定してみてください。
▼まず、iPhone上で実行してみましょう。ダイアログボックスが表示され、キーボードから入力した結果が表示されるはずです。
うまくいったら今度はApple Watchから実行してみましょう。
さいごに
Apple Watch上でUIWebviewが使えないのは何かと不便です。Google検索結果を表示することも可能ですがそれ以上の展開ができません。
Pythonistaアプリもありますが、Workflowに組み込んでもHandoffでiPhone側に操作を引き継がなければならずApple Watch単体では完結できませんので、今回は外部サーバーを使うことになりました。
Apple Watchが売れていないとか、いや実は売れているとか。個人的にはwatchOS2にアップデートされ、アプリが充実してこないことには使い物にならないだろうと考えていますが、日本のアプリ開発者のベータ版への反応を見る限り、もっと大きな何か(イノベーションなど)がないと厳しそうかなと感じています。
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