[2012/10/24追記]本日、Amazonジャパンから正式にリリースされ、内蔵辞書に国語辞書『大辞泉』や英和辞書の『プログレッシブ英和中辞典』が搭載されていることが発表されています。タイトルを確定情報に変更いたしました。
[2012/10/13 1:54更新]この辞書は最新デバイスのKindle Paperwhite向けに提供されており、Kindle TouchやKindle、Kindle Keyboardユーザに配信されていません。なお、Kindle Paperwhiteユーザは他のKindleデバイス、iOSやAndroidアプリでもこの辞書を利用することが可能です。また同様に中国語の「现代英汉词典」「新华词典 (Chinese Edition)」も追加されています。
米Amazon CEOのジェフ・ベゾス氏は、今年4月の日本経済新聞社とのインタビューで日本における電子書籍事業について初めて明言し、Amazon.co.jpでも6月から近日発売の告知がなされています。
(電子書籍の)キンドル事業における我々のビジョンは『いかなる言語で書かれ、印刷された本であっても60秒で手元に届く』というものだ。米国で2007年に事業を始めたときには9万タイトルだったが、今では著作権を持つ作品だけで100万タイトルを優に超える数になった。日本でのキンドル事業に関しては今年中に発表する。
Kindleデバイス用に英和辞書と日本語辞書コンテンツの提供を開始
この9月末に、それまではiOSやAndroidのKindleアプリに提供されていた日本語および英和辞書がKindleデバイス用として「プログレッシブ英和中辞典」「大辞泉」が提供されています。これでまたひとつサービス・インへ向けて環境が整いました。
Manage Your Kindleにログインしてライブラリを確認すると、「プログレッシブ英和中辞典」「大辞泉」と中国語辞書、英中辞書が追加されています。
Kindleデバイスに辞書を追加
追加したい辞書のActions…からDeliver to my…を選択します。追加したいデバイスを選びDeliverをクリックするとKindleデバイスに配信され、Kindleデバイス側で自動的にダウンロードが始まります。
嬉しいことにこの辞書データは無料です。Kindleデバイス用英和辞書としては英辞郎を使っている方も多いと思いますが、そのためにはサードパーティ製の辞書データを購入するか、英辞郎辞書データのCDから自作しなければなりませんでした。
Kindle Touchは日本語辞書の選択も可能
Kindle Touchのホーム画面にあるDictionariesフォルダを開くと追加した辞書が表示されます。
Kindle TouchでMenu > Settings > Device Options > Language and Dictionaries > Dictionaries から追加した辞書をデフォルト辞書に割り当てます。Kindle TouchにはJapaneseがありますので日本語コンテンツから日本語辞書検索も可能かと思ったのですが、残念ながらまだ対応していないようです。
プログレッシブ英和中辞典で検索したところです。
Show Full Definitionをタップすると全画面に辞書が表示されます。
日本語辞書は未対応
Kindle Touchは英語辞書とは別に日本語辞書を設定できるようになっていますが、残念ながら今のところ日本語を選択しても大辞泉を検索してくれません。日本語を選択してもタイトルが「プログレッシブ英和中辞典」になっています。
大辞泉をコンテンツとして開くことは可能なので、この状態で単語を選択して辞書を表示させてみましたが、辞書タイトルは「大辞泉」となるも残念ながらNo Definition Foundです。
Kindle(第4世代)について
Kindleことkindle(第4世代)もKindle Touchと同様です。英語と日本語の辞書を設定できますが、日本語に大辞泉は反応せず。
メニューボタンから Settings > Dictionaries で設定します。
Kindle Touchとは違って(従来世代のKindleと同様)英和辞書の検索結果はスクリーンの上部または下部に表示されます。ここから詳細表示に進むことも可能です。
Kindle Keyboard(Kindle3)について
Kindle Keyboard(最新OSはバージョン3.4)ことKindle3にも辞書を追加できますが、日本語辞書の設定メニューはありません。また、Kindle Touch同様にコンテンツ内の日本語を選択しても大辞泉を検索することはできません。
今のKindleデバイスで大辞泉は使えるのか?
今は使えません。大辞泉をBooksコンテンツとして開くことはできますが、キーボードが日本語変換に対応していないのでコンテンツ内を日本語で検索できないためです。また、英単語と違って日本語は単語区切りを自動認識するのは難しいので、検索する範囲を手動で選択するなどが求められるのかもしれません。いずれにしても是非Software Updateで対応して欲しいですね。
日本版はいつ?
ベゾス氏の発言は「日本でのキンドル事業に関しては今年中に発表する」となっており、年内のボトムラインは発表であり開始まではコミットしていないのかなとも思えてきました。
ただ、これまで米Amazonは日本語フォント対応や日本語翻訳機能の追加、今回の辞書対応など、着実にその準備を進めてきました。先日リリースされたKindle Paperwhiteでは既に日本ストアにアクセス可能とも伝えられています。あとはコンテンツだけ(最大の難関ですが)とも言われており、その日は間違いなく近づいていると思います。
参考
今度はKindle for Androidに日本語辞書対応の神アップデートだ!
Kindle for iOSに日本語辞書対応の神アプデがキター!!
Kindle Touchが5.1へとバージョンアップして日本語を含む多言語翻訳機能等が追加に